スマホで外出先から映像を見られる防犯カメラは、とても便利です。一方で、インターネットにつながる機器である以上、設定を誤ると第三者に映像を見られたり、乗っ取られたりするリスクがあります。
とはいえ、必要以上に怖がることはありません。多くの被害は、正しい初期設定とこまめな更新で防ぐことができます。この記事では、福岡市で防犯カメラの設置・工事を行う家物語グループ福岡が、今日からできる対策を8つにまとめました。
実際に起きている「カメラの乗っ取り」
- 初期パスワードのまま使われていたカメラやルーターなどのIoT機器が大量に乗っ取られ、大規模なサイバー攻撃の踏み台にされた事例があります(2016年に問題となった「Mirai」など)
- パスワードが設定されていないカメラの映像が、インターネット上で誰でも見られる状態になっていた事例も報じられています
- 国内でも、総務省と情報通信研究機構(NICT)が、パスワード設定などに不備のあるIoT機器を調べて利用者に注意を呼びかける取り組み(NOTICE)を行っています
乗っ取られると何が起きる?
- 映像の盗み見:家の中や家族の様子が第三者に見られる
- 生活パターンの把握:留守になる時間帯が知られ、空き巣に悪用されるおそれ
- カメラの操作:首振りカメラの向きを変えられる、スピーカーから声を出される
- ほかの攻撃の踏み台:知らないうちにサイバー攻撃に加担させられる
- 家庭内ネットワークへの入口:同じWi-Fiにつながるパソコンなどが狙われる
今日からできる8つの対策
1. 初期パスワードを必ず変更する
もっとも重要な対策です。購入時のままのパスワードは避け、長く推測されにくいパスワードに変更しましょう。ほかのサービスと同じパスワードの使い回しもNGです。
2. 管理者用と閲覧用のアカウントを分ける
家族や従業員には「見るだけ」の権限のアカウントを発行し、設定を変更できる管理者アカウントは限られた人だけにしましょう。
3. ファームウェア・アプリを最新に保つ
メーカーは見つかった弱点(脆弱性)を直すため、更新プログラムを配信しています。自動更新をオンにするか、定期的に更新の有無を確認しましょう。
4. むやみにポートを開放しない
遠隔から見るためにルーターのポートを開放する設定(ポートフォワーディング)は、設定を誤ると外部からの入口になります。遠隔確認はメーカー公式のアプリやクラウド経由を基本にし、ルーターが自動でポートを開ける機能(UPnP)も、必要がなければ見直しましょう。
5. 二段階認証を有効にする
アプリやクラウドのアカウントに二段階認証を設定すれば、パスワードが漏れても不正ログインを防ぎやすくなります。
6. Wi-Fiルーターのセキュリティも見直す
カメラだけでなく、つながっているルーターの管理パスワード・暗号化方式(WPA2/WPA3)・ファームウェアも確認を。古いルーターは買い替えも検討しましょう。
7. 更新が続く信頼できるメーカーを選ぶ
製造元がはっきりしない格安品は、更新が止まって弱点が放置されることがあります。選び方は「防犯カメラの安物買いで起きる失敗パターン7選」も参考にしてください。
8. 共有アカウントを定期的に整理する
引っ越した家族、退職した従業員、以前の業者のアカウントが残っていませんか? 使っていないアカウントは削除しましょう。
こんな症状があれば要注意
- カメラが勝手に向きを変えている
- 身に覚えのないログイン通知が届いた
- 設定やパスワードが変わっている
- スピーカーから聞き覚えのない音声がする
- 何年も設定を見直していない
当てはまる場合は、パスワードの変更・更新・不要なアカウントの削除をすぐに行い、不安があれば専門業者にご相談ください。
乗っ取りが疑われるときの対処の手順
- カメラをネットワークから外す:電源を切るか、LANケーブル・Wi-Fiの接続を外す
- パスワードを変更する:カメラ・録画機・アプリ・ルーターの順に、別の安全な端末から変更
- 更新と不要なアカウントの削除:ファームウェアを最新にし、知らないアカウントを削除
- 必要に応じて初期化する:不安が残る場合は初期化して設定し直す
- 相談する:被害がある場合はメーカーや、都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口に相談
有線カメラ・ローカル録画という選択肢
Wi-Fiカメラは手軽な反面、無線ならではのリスクもあります。業務用の有線カメラ+録画機(ローカル録画)なら、インターネットに出す範囲を必要最小限にした構成も可能です。違いは「wifi無線と有線カメラの比較」、クラウド型の考え方は「クラウド保存の防犯カメラ」をご覧ください。
センサーや家電と連携する場合も、つながる機器が増えるほど管理が大切になります(→「IoTセンサーと防犯カメラの連動」)。
設置時のセキュリティ設定もご相談ください
家物語グループ福岡では、設置時にスマホ遠隔確認の設定まで行い、パスワード管理や更新のポイントもあわせてご説明しています。「今使っているカメラの設定が不安」というご相談も歓迎です。
防犯カメラのセキュリティでよくあるご質問
Q. 有線の防犯カメラなら乗っ取られませんか?
A. 無線に比べてリスクは下がりますが、録画機をインターネットにつないで遠隔確認する場合は、同じように設定が大切です。パスワードや更新の管理は有線でも欠かせません。
Q. パスワードはどのくらい複雑にすればいいですか?
A. 長さがもっとも重要です。英字の大文字・小文字・数字・記号を組み合わせ、10文字以上を目安にしましょう。家族の名前や誕生日など、推測されやすいものは避けてください。
Q. 古いカメラで更新が止まっている場合は?
A. インターネットにつながない運用に切り替えるか、入れ替えを検討しましょう(→「古い防犯カメラの入れ替え時期」)。
まとめ:便利さと安全は「設定」で両立できる
防犯カメラの乗っ取りは、初期パスワードの変更、こまめな更新、アカウントの整理といった基本でほとんど防げます。家を守るためのカメラが弱点にならないよう、年に一度は設定を見直しましょう。
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